人形たちの夢 前編 感想

人形たちの夢〈前篇〉 (電撃文庫)

人形たちの夢〈前篇〉 (電撃文庫)

 まずあとがきを読んだところ、この作品は「三作目」とのこと。え?ちょっと待ってください。自分「一作目」「二作目」を読んでないんですけど! あくまで延長線らしいですが、ちょっとこれは遡ってみなければならないようです。惜しくもそのことを知らずに読んだ感想になってしまいます。まずタイトルにもあるように「人形」がこの作品のキーを担うであろうことは明確なのですが、前編とのこともあり未だ登場してきた人形に関する深い考察はできそうにありません。今のところ2体ほど「人形」が出てきたのですが、1体は燃えた際に亡霊のような人格のようなモノが現れました。これはもしかしたらちょっとしたヒントになりうるかもです。その「人形」を普段から持ち歩く少女と、女魔術師でありとある事件解決の依頼を受けて異国にきたエオノーラ、それに付随する形で旅の友をするミュンというどこか謎めいた雰囲気を持つ青年の出会いが物語を進行させていきます。このエオノーラという魔術師は、その肩書にもかかわらず銃や剣などをバリバリ使っています。この人剣士やガンマンの称号のほうが似合ってるんじゃないの?ってなくらい使っています。ほんとに。ストーリーの構成的には、謎の事件→少女と人形との出会い→謎の男の登場→政治的革命の鍵 とわりと簡潔にはなっているのですが、如何せん政治的な要素が絡んできた辺りから血筋や過去の出来事を淡々と説明しているだけなので、いまいち読みにくくなってしまいました。この辺りの背景も前作シリーズを読めば少しは変わってくるのかなと期待しつつ。この本は前編となっているので、物語が動き始めたあたりで終わりとなってしまいます。今後の展開で、「人形」「ミュンという青年」のあたりをもっと踏み込んでくれたらと思います。うん。まず前作を読もう。

 ここ最近コミケなどのいろいろなイベントがあったため読書量も、更新もおそくなってしまいました。いろいろ楽しかったですし書きたいとは思うのですが、それは後日改めて更新するかもしれないですししないかもしれません。それでも目を通してくださっている方はよろしくお願いします。そしていつもありがとうございます。え?見てない?そんなあ。うふふふ。