ディバースワールズ・クライシス 感想

ディバースワールズ・クライシス (MF文庫J)

ディバースワールズ・クライシス (MF文庫J)

 第8回新人賞受賞作『ディバースワールズ・クライシス』
勇者と魔物の争いを描いたバトルファンジー物です。全体としてすっきりとまとまっていた印象が強く、読みやすかったです。また、主人公の勇者に対するこだわりや、中程で見せた話の急転など面白かった要素も多くありました。話の終わり方としては、続きが気になる終わり方だったので、次巻のお話が読めることを祈ってます。他の世界の存在も確認できたので、それに関して話が広がっていけばより面白くなりそうですね!

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。6 感想

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (6) (ガガガ文庫)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (6) (ガガガ文庫)

 今回は文化祭のお話。とりあえず、クラスと馴染んでない人の文化祭での空気感は半端ないよね!
前巻でゆきのんの嘘が許せなかった八幡はどうなるのでしょうか。
文化祭にて八幡は、平塚先生の策略によりクラス側の出し物に参加することはなく、文化祭実行委員として参加することになります。
Chapter1のタイトル「嵐の中、比企谷八幡は滑り続ける。」実際嵐の中1人とりのこされるという情景はありますが、タイトルから素直に受け取れるメッセージもあり、文化祭で何が起こるのかを暗に示す伏線のようにも感じました。
 そして今回二度目の登場(花火大会のときが初登場)の相模南。クラスにおのがカースト制を敷き結果、自尊心、劣等感の塊となって自滅してしまう人物。最後に八幡の表面的な救いがあったものの、最後まで読者としては良い印象を与えることのないままのキャラでした。安易な考えで文実の実行委員長になったのにもかかわらず、周りにも迷惑をかけてしまいそれにも気付かない状態。このような子を客観的に見ると自分にもドキリとしてしまう部分もあったり。
その反面、何がダメな方向であるかを理解しながらもそれを逆手に取り、自分を通すことで周りから悪のレッテルを貼られながらも奉仕部の仕事として、自分以外に救いの道をつくろうとする八幡。そんな八幡を理解してくれている人たちも少なからずいるわけで。
 文実の活動を通して、陽乃さんの介入、葉山の参加で良くも悪くも滞っていた歯車を動かす潤滑剤となり話は進んで行きます。
先程言った相模南が救われたシーン。文化祭も終わりに近づき、自分の不甲斐なさに耐えかね失踪した相模を見つけた際に八幡のかけた言葉。自分の思う彼自身の最低のやり方で誰も傷つかないやり方で。変わらないことを望む八幡の姿がとても痛ましかったです。
 環境に沿って自分を周りとすり合わせ、ごまかし、騙し騙し生きているという言葉。自分は変わった気になっているだけ。変わろうとしているだけ。そんな感情ですら否定されていることの虚無感が半端じゃなかったです。手を伸ばしても届かない。だからこそ、歌の歌詞になどにある『変わる』というフレーズに羨望し、酔いしれたいのでは無いかと思います。決して悲観的ではありませんよ?自分への評価と、他人からの評価なんて一緒であること自体少ないでしょうし。
また、平塚先生のようにそのような人物を説教し、諭してくれるような存在も大きいものに感じました。先生。結婚して下さい。
今巻の終わり。前巻から引っ張っていたゆきのんの嘘にも、納得のいく答えを導き出した八幡はまた新しい展開を見せてくれるのではと思います。
人は人の心の機微に触れることで、読み取れる感情、読み取れない感情を無意識的に取捨選択していく術を獲得しているのかもしれませんね。
 今回の個人的ヒーローはゆいゆいです(突然 あ、ヒロインだ。彼女のゆきのんに対する姿勢は「待つ」 八幡に対しては「歩み寄っていく」もうね。せりふがね。ズキュンとね。くるのなんの。先生。結婚して下あい!あ、噛んだ。

このライトノベルがすごい!2013 感想?

このライトノベルがすごい! 2013

このライトノベルがすごい! 2013

 今回のこのラノを読んだ感想としては、やはりというか、予測できる範疇でのランクインが多かったですね。自分が読んでいる作品も数多くランクインされていましたが、ランキング上位でも読んでいない本も多々あります。アニメ化され話題性に富んだものや、目利きのラノベ読みさん方が投票したであろうものまで興味深いものがたくさんありました。
 このような雑誌を読むと、読んでみたい本が増えてしまうという欠点(金銭的な)は除き、見聞を広げていく良いものだと思います。
 正直な話、ランキングにはこだわらず、紹介されるラノベを購入候補の参考にしてみたり、絵師さんにもスポットが当てられているおかげで、よりラノベらしさを実感できるのではないかと感じました。

そろそろゆきのん争奪戦だね!

 さて、このブログを書き始めて早3ヶ月。たしか、俺ガイル5巻の発売日に近かったような気がします。
そろそろ発売される『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』6巻。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (6) (ガガガ文庫)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (6) (ガガガ文庫)

前巻のゆきのんと八幡のすれ違いからどんな展開に鳴るのか楽しみですね。
そして、一番の目玉は


渡 航先生書き下ろし、ショートストーリー冊子ィィィィィィィィ!!!!!!!



アニメイトさん
とらのあなさん
アニブロゲーマーズさん
そして、その他書店の4種類!
の店舗特典たち。

うわああ。なんてことを。
また5冊買わされるのか!わたりん策士!このやろう!
いいです。それぐらいの気前は見せてやるとですよ!ほんと楽しみです。
店舗回って足腰鍛えるよ!全部集めたら俺、戸塚に結婚を申し込むんだ……。

マグダラで眠れⅡ 感想

マグダラで眠れII (電撃文庫)

マグダラで眠れII (電撃文庫)

 お久しぶりです。本は読んでいるのですが、最近忙しかったので全然感想が書けてないのでした。
前置きはここまでにして、マグダラで眠れの2巻読了しました。前巻でなんとなく世界観を掴めた気がしたので、ここではお話の内容に没頭できそうな予感がしていました。
今巻にて特に際立っているなと思ったのは、登場人物同士の掛け合いです。裏の裏を読むようで、本音をぼかしながらも他人と接しているクースラを始め、ロリ可愛い拙いながらも、クースラやその周りの人物との距離を図りながら世の中を学ぼうとする不器用なフェネシス。今巻のヒロインと言っても過言ではない幼未亡人鍛冶屋組合長イリーネ。それぞれの思いが交錯しあって生まれる駆け引きなど、息もつかせぬ会話劇を魅せてくれました。
 ふとしたことからとある技術を知るべく動くクースラたち。
イリーネの元夫ロバートたちが残した技術を頑なに守り抜かんとするイリーネ。
それに気づくが、解決策を見いだせずに悩むクースラ。
今回クースラがぶち当たった「他人と協力することで生まれるモノ」を理解する心。という壁を難なくぶち壊し、クースラの夢を手助けしたフェネシス。
 自分を持つ者と持たない者のキャラの立ち位置や、フェネシスがクースラに望むものとが上手く絡み合っているといったところから、クースラとフェネシスの相性はぴったりな感じがします。
なんか名前ばかりですみませんって感じですね(笑
熱い展開とかそういうものではなく、素朴だけど、会話の中に含蓄されている皮肉や想い。これらをうまくすり合わせることが出来るのなら、この作品をもっと楽しみ愛することができるんだろうなあと思わせられるのもまた魅力なのかなと思います(理解力の乏しい自分に対する言い訳
 今回、たしかにサービスシーン多めでしたデュフフ……。

執事なシツジと魔法契約 感想

 この本は、挿絵が鷹乃ゆきさんとのことで購入しました。読んでみたところ、主人公の体質、ヒロインの家柄における確執などMF文庫らしい読みやすさがありました。作中に、とある組織などが挙げられていたのにもかかわらず殆ど触れられなかったのは、おそらく続き物として書くからなのかなとも思います。こう言ってはなんですが、挿絵可愛い!そんな印象が強すぎて、読み手も疎かになってしまった感が否めないです。反省。今後主人公がどのようにして、魔法と向き合っていくのかがこの物語の要になってくると思うので、そこに着目していけたらと思います。